下流老人がいる現実、そして自分の未来から目を背けてはいけない
「下流老人」という言葉を聞いて、そんな言い方は無いだろうと思う人もいるかと思います。
結構インパクトのある言葉ですが、この「下流老人」という本では以下の様な定義がされています。
生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者
2015年に出版された本なのですが、日本はもう間も無く9割が下流老人化してしまうと書かれた衝撃の本になっております。
衝撃的ではありませんか?
また、この下流老人は
- 収入が著しく少ない
- 十分な貯蓄がない
- 頼れる人間がいない
と言った特徴があります。
中でも私は、「頼れる人間がいない」が一番インパクトがあると考えています。
頼れる人間がいないとどうなるかといいますと、会話する機会も減って認知症が加速したり、家で孤独死してしまった場合は発見が遅れて既にミイラ化している可能性も考えられます。
下記は平成15年から平成29年までの、「東京23区内における一人暮らしで65歳以上の人の自宅での死亡者数」の図です。
※内閣府のデータを元に作成(4 生活環境|平成30年版高齢社会白書(全体版) - 内閣府)
実際のところ、年々孤独死と思われる事例が増え続けています。
人生を楽しく過ごすためにも、人付き合いは欠かせない要素の1つだと思っています。
では、人付き合いをするために老人ホームに入りたいと考えます。
ですが、下流老人には十分な貯蓄がありません。
そして収入も少ないため、本当に必要最低限の生活しかおくれていない高齢者の方がいます。
人によっては、自分が生活保護を受けられることを知らない人もいるらしく、受ける事ができる政府のサポートが高齢者の方に伝わり切れていない実態もあるそうです。
この様なことから、自分の将来は大丈夫かと考えた時、どの様な想定をするでしょうか。
今は貯金があるから将来は下流老人にならないだろう
今の収入は平均より高いから問題ないだろう
私は身の回りに人がたくさんいるから大丈夫
と思っている人は、今一度考え直してみてください。
今は順風満帆でも、将来は意図しない出来事が起こる可能性があります。
例えば、病気や事故にあった場合はどうでしょう。
若いうちは問題ないかも知れませんが、65歳を過ぎてから起こった場合、お金は貯金から出すことになるでしょう。
また、その頃には給料も満足にもらえてる可能性は低いと思いますし、病気や怪我をしてしまった場合は、仕事を続けることも難しいでしょう。
そうすると一気に下流老人に近づく可能性が出てきます。
もちろん、極端な話をしているのでマイナスの面を考え出したらキリがないことは承知しています。
ですが、下流老人の中には「まさか自分がこんなことになるなんて」と思っている人も少なくありません。
人生100年時代と言われている今、若いうちから将来について考え、準備しておく必要があると思います。
他にも下流老人の実態がこの本には詳しく書かれていますので、気になる方は是非読んでみてください。