グラスホッパー 伊坂幸太郎
この本は裏の世界(殺し屋)がメインとなったストーリーでして、殺し屋によって方法が様々あり「意図的な交通事故」「自殺をさせる」「刺殺」「射殺」などがあります。
そんな裏の世界に主人公が、とある理由で自ら足を踏み入れていき、その裏の会社で色々な仕事を任される様になります。
そんな時、向かいの信号で主人公が働いている社長の息子が交通事故に遭います。
主人公は、誰かが後ろから押した様に見えた事がきっかけに、後を追いかける様に上司に命令されました。
そこから主人公と様々な裏の世界の人たちが交わり合っていく、そんなお話です。
中には、今まで殺した人の亡霊みたいなものが見える殺し屋もいて、ちょっとしたオカルト要素も合ったりします。
伊坂幸太郎の小説は私的に読みにくい印象がありましたが、この本は思いのほか読みやすかったです。
登場人物の視点が変わるごとに、ハンコみたいなマークがついているので、誰の視点かがとても分かりやすいですね。
そしてまた伏線の張り方が絶妙でして、一見よくある小説特有の独特な表現かと思いきやそれが伏線だったり、その伏線が他のところで既に回収されていたりと、読んだ後にもう一度パラパラめくって探したくなります。
伏線らしき内容を拾い終えると1つの結論にたどり着きました。
ネタバレになってしまうので詳しくは言いませんが、主人公はもしかして最初から...そもそもこれって...
みたいな疑問が出てくるので、読んだ後もとても楽しめる本になっています。
面白そうだなと思った人は是非読んでみてください。