営業の魔法は全ての人が身につけるべきスキル
みなさん、自分に営業のスキルは必要無いと思っていませんか?
営業職の人はそうは思わないでしょうが、それ以外の人はどうでしょうか。
「私は事務作業でお客様と合わないから必要ない」「僕はプログラミングだけをしていればお金を稼ぐ事ができる」と思っている人もいると思います。
ですが、そんなことはありません。
生きている限り人と関わらないことは不可能です。
お金を稼ぐ、何かを買う、物を消費する、何をするにしても何処かで人と関わってきます。
そんな人との関わりから逃れられない中、営業のスキルを身に付けないのは損だと考えています。
今回はそんな営業のスキルをいくつか紹介したいと思います。
それでは、営業のスキルとはどのようなものがあるでしょう。
会話力、信頼構築、自信、ヒアリング力など、様々なスキルがあると思いますが、私が今回読んだ「営業の魔法」という本には12個の営業のスキルが書かれていました。
- 作者:中村 信仁
- 発売日: 2015/10/29
- メディア: Audible版
それがこちらです。
この12個のスキルは「営業の魔法」と呼ばれており、今回は「瞬間の沈黙」「二者択一話法」「類推話法」の3つについてお話ししたいと思います。
瞬間の沈黙
まず始めに会話のなかで大事なことは、「間」を挟むことです。
例えば、相手に何かを伝えたい時、
Aさん「〇〇はこういうことだったのです。」
Bさん「なるほど...?」←目線をそらして考える
Aさん「.....」←沈黙の間
Bさん「.....(これはこうで、あれはこういうことかな?少しイメージができたぞ)」←考え終わると目線が合う
Aさん「で、〇〇について詳しく話しますと...」
この様に少しの間を挟んで会話をすると、相手に考える時間を与える事ができ、イメージを持ってもらう事ができます。
もし、間を挟まず考える時間を与えないとこうなります。
Aさん「〇〇はこういうことだったのです。」
Bさん「なるほど...?」
Aさん「で、〇〇について詳しく話しますと...」
Bさん「(え、ちょっとまって、〇〇は結局なんなんだっけ?詳しく話されたも〇〇が何かイメージがついてないから分からないよ)」
となってしまい、Aさんが話した内容も伝わらないし、Bさんもほとんど理解できずに会話が終わってしまいます。
また、間を取った後に会話を再会するタイミングは、相手が目線を自分に戻した時です。
多くの人は会話中に考える時に、目線をそらして考える事が多いです。
ですので、会話中に相手が目線を外した時は間を少し取り、相手が視線を戻した時が会話を再会する最高のタイミングです。
どうですか?
この営業の魔法は普段の仕事でも役に立つ事が分かっていただけたでしょうか。
最近ですと、リモートワークが主流になってきており、相手の顔が見えずに会話をする事が多いと思います。
そんな時は、相手が沈黙した時 = 考えている時と捉える事で会話はスムーズに進みます。
単純に聞こえていない場合もありますが、一言声をかけてあげる事で解決ができると思います。
Aさん「〇〇はこう言うことだったのです。」
Bさん「なるほど...?(あれはこう言うことかな?)」
Aさん「......」←目線見えないから会話を再会するタイミングが分からない
Bさん「......」←相手の会話の再会待ち
Aさん「大丈夫?今、考えてた?」
Bさん「はい、なんとなくイメージができました。」
Aさん「了解。で、〇〇について詳しく話しますと...」
この様に、たった一言の気遣いで会話はスムーズにいきます。
二者択一話法
このスキルは有名なので聞いた事がある人は多いのではないでしょうか。
二者択一話法は、相手に二択の選択肢を与えてそこから選んでもらう手法です。
例えば、打ち合わせのアポイントを取る時、
Aさん「次の打ち合わせですが、今週と来週ではどちらがお時間ありますか?」
Bさん「今週と来週なら、来週が良いです。」
A「では、来週の月曜日と水曜日ではどちらが都合が良いでしょうか。」←自分の予定を考慮して二択を出す
Bさん「水曜日ですかね。午前中なら空いています。」←二択で質問されると、プラスして情報を話してくれやすい
Aさん「午前中ですと、10時か11時にお伺いできるのですがいかがでしょう。」
Bさん「では、10時でお願いします。」
この様に、二択の選択肢を与える事で会話がスムーズに進み、相手に何かを決定してもらう時に有効です。
二者択一話法で話す事で、相手はプラスして情報を教えてくれる事が多いですし、何より質問に答えやすくなります。
もし「次の打ち合わせはいつがよいですか」と聞いてしまうと範囲が広すぎてかなり答えにくいです。
ここで重要な事は、大きなグループの二択から聞き始めることです。
「今週と来週」「洋食と和食」「インドアとアウトドア」の様に、大きなグループから質問し、少しずつ具体的に聞くのがコツです。
この話法を使うことであの伝説の困り文句、
嫁「晩ご飯は何食べたい?」
夫「なんでも良いよ」
嫁「なんでも良いじゃ困るんだけど」
という問題が解決できますね!
類推話法
類推話法は別名、ストーリー話法とも呼ばれています。
簡単に説明しますと、例え話を持ち出して相手にイメージしてもらい気づいてもらう話法です。
例えば、継続すること重要性を説明する時、
Aさん「継続することは何よりも大事です。」
Aさん「イチローは小学3年生の頃から野球を続けて、プロ野球選手になる夢を叶えました。」
Aさん「そのイチローはこの様に言っています。『夢や目標を達成することには一つしか方法がない。小さなことを積み重ねること。』」
Aさん「この事から、継続する事がどれほど重要か分かると思います。」
この様に、具体的な例(ストーリー)を取り入れる事で、相手にイメージと興味を持ってもらえるので、説得力もあるし会話にのめり込んでくれます。
これを「継続することは重要だから続けてくれ。」だけを伝えてしまうと、ちょっとイラッとしたり、Aさんからは言われたくなかったりします。
ですが、「イチローが言っていた」というストーリーも出すことでイラッとしなくなるのが不思議ですね。
類推話法は、第三者による話なのでどんな凄いこと、立派なことを言っても嫌味に聞こえないという効果があります。
これで上司にも、有名人の名言をもとに意見や提案がしやすくなりますね。
以上、「瞬間の沈黙」「二者択一話法」「類推話法」について話してきましたが、まだ営業の魔法の半分も話していません。
営業の魔法は全部で12個あり、どれも効果的な話法や考え方が詰まっています。
また、この本は小説の様な物語形式で書かれているので、非常に読みやすいですし、読んでて楽しいです。
この本で紹介されているスキルは、明日からでも実践できると思うので、読んだらすぐに実践してみることをおすすめします。
- 作者:中村 信仁
- 発売日: 2015/10/29
- メディア: Audible版